どんなに良い麺ができても、その麺の保管の仕方で切れやすくなったり、変色が早まったり、酷い場合にはすえていたり、麺帯にカビが出ていたりします。上手に保管をすることでこうした劣化をかなり遅らせる事ができます。
通常打ち上がった麺は舟に入れて冷蔵庫で保管します。麺の温度によって差はありますが、芯まで冷えるのに12〜15時間位掛かります。この間劣化は進行します。
昔は打った側から売れていく追い回しの時代でした。こうした状況では木の舟は水分を吸収し、室温の影響を受けづらいという特性を持ち重宝されました。現在ではある程度長い時間保管を要する状況も増え、良い状態で麺を保管するには熱伝導の良いアルミのバットを使用し、冷える時間を短縮させるとかなり劣化を遅らせることができます。また、使用後に洗うことができるのも大事です。
麺の下に紙を敷きます。蕎麦粉の中紙のクラフト紙を舟の大きさに切って使用すると便利です。
麺の上にタオルやキッチンペーパーを敷きます。乾いたものを使用してください。余分な水分は麺には不要です。
舟に使用する紙・タオル等は一度使ったものは雑菌の巣となりますので、そのまま使い回さないでください。
舟は乾きを防ぐよう上蓋やラップ等で閉めてください。
一度冷えた麺は温度が上がると急速に劣化します。
構造上の違いを知っておくことが大事です。普通の冷蔵庫は湿気を外に出し空気を循環させて冷やしますが、恒温庫は壁面からの冷気で庫内を冷やします。現在ではいろいろなメーカーから発売されています。
開閉が多いと冷えが悪くなります。また保管する量を間違えると逆効果です。
設定温度は5℃位が良いです。メーカーによって異なりますが、あまり低い温度で設定すると乾きを生じる場合があります。
※菌は目に見えません。温度管理はもとより衛生面もかなり気を付ける事が大切です。